ハックのススメ〜実行編〜「ファミスタ’88の巻」
野球好きの男なら「ファミスタ」に自分の名前を入れてみたいと思ったことがあるはずだ!
ファミスタに出てくる選手(キャラクター)は、バイナリエディタで簡単に変更できます。
これを使わない手はありません。自分の名前のキャラを入れて最強チームを作りましょう。
なぜに「ファミスタ’88」かというと、個人的にファミスタシリーズの中で一番出来が良いと思っているからであります。
チームエディットができるようになったのも88が最初ですし、ひいきモードの登場も88が最初だったと思います。
ファミスタは新作の度に余計な物がくっついてしまい、シンプルで楽しかった旧作が忍ばれるのです。
そこで余計な機能も必要最小限の88を僕としてはベストオブファミスタにしています。
用意する物
ファミスタ’88のロムイメージ(これに関しては出回っているイメージに大差はないと思います。)
バイナリエディタ(なんでも良いです)
打者のステータスの変更
ここではGチームの選手を例として挙げます。
Gチームのデータはアドレス「10010」番地から「100FF」番地までです。
チームごとに区切られているのでわかりやすいようになっています。
打者のデータは「10010」番地から「1009F」番地までです。
この様になっていると思います。
00 47 4A 37 56 24 00 34 0E 20 D2 88 01 2C 2D 37
56 2E 01 3C 04 1A C8 80 … … … …
一番バッターの「みもだ」のデータは「00」から「88」までの12バイトです。
「00 47 4A 37 56 24 00 34 0E 20 D2 88」この部分が「みもだ」の名前、打率等を示しているデータです。
一つ一つ説明していきます。
まず最初の「00」は打順が1番という事を表します。
次に「47」から「24」までの5バイトが選手名です。最大5文字までということです(濁点も一字と数えます)。
どの文字がどの数値に対応するかは以下の通りです。
\ | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | A | B | C | D | E | F |
0 | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | A | B | C | D | E | F |
1 | G | H | I | J | K | L | M | N | O | P | Q | R | S | T | U | V |
2 | W | X | Y | Z | □ | . | ■ | u | あ | い | う | え | お | か | き | く |
3 | け | こ | さ | し | す | せ | そ | た | ち | つ | て | と | な | に | ぬ | ね |
4 | の | は | ひ | ふ | へ | ほ | ま | み | む | め | も | や | ゆ | よ | ら | り |
5 | る | れ | ろ | わ | を | ん | ゛ | ゜ | | | | | | | | |
(「□」はスペース。「■」に関しては自由に書き換えてOK)
表は「左−上」の順に読みます。「1」は「01」、「あ」は「28」です。
次の1バイトは右打者か左打者の選択です。
「00」が右打者、「01」が左打者です。
次の1バイトが打率です。「みもだ」の場合「34」と設定されています。
打率は以下のような法則になっています。
00−.150
01−.152
02−.154
……
0F−.180
10−.182
……
20−.214
注:左の太字の数値が16進数、右の数値が画面上の打率
16進で1増えるごとに.002上がり、10増えるごとに.032上がります。
区切りの数値のところだけまとめますので、細かいデータが欲しい人はそれを参考に算出して下さい。
30−.246
40−.278
50−.310
60−.342
70−.374
80−.406
90−.438
A0−.470
B0−.502
C0−.534
D0−.566
E0−.598
打率の上限は.598までです。9割バッターは作れません。
次の1バイトは本塁打の数です。「みもだ」の場合「0E」と設定されています。
本塁打数は16進数を10進数に変換した数値ですので、関数電卓か何かで計算して下さい。
一応区切りの数値だけまとめてみると、
00−0
0A−10
0F−15
10−16
1F−31
2F−47
3F−63
4F−79
5F−95
注:左の太字の数値が16進数、右の数値が画面上の本塁打数
本塁打の上限は98本までです。
次の1バイトは「打球の強さ?」です。はっきりとしたことはわからないのですが、
ここの数値が低ければ低いほど良い打球音で飛びます。
言い換えると、数値が大きい打者はボテボテの打球しか打てません。
「みもだ」の場合は「20」。可もなく不可もない数値です。
次の1バイトは「ホームランバッターの設定?」です。これもはっきりとしたことはわからないのですが、
ここの数値が高ければ高いほどホームランが出やすくなります。
各チームの4番打者は、ここの数値が軒並み高く設定されているので、あながち間違いだとは思いません。
この「ホームランバッターの設定」と「打球の強さ」さえ良い設定にしておけば、打率が0割でも打てるハズです。
要するに「打率」と「本塁打数」は単なるデータでしかなく、「名前」と同じような扱いだと思います。
最後の1バイトは「足の速さ」です。ここの数値が高ければ高いほど俊足になります。
「みもだ」の場合は「88」。1番打者なので少し速めになっています。
ここの数値は高くすればそれだけ速い打者ができあがるのですが、あまり速すぎるとあっという間に進塁してしまうので、
ライナーなどでアウトになってしまうと戻れなくなってしまい、トリプルプレイなどをされてしまうので注意して下さい。
ランナーが出たらさっさと盗塁でランナーをホームに帰すなど、ランナーをためない工夫が必要になります。
おそらく「FF」まで設定は可能ですが、速すぎて逆に使えないと思います。
これで打者の設定は終了です。
まとめてみますと、
00 | 47 | 4A | 37 | 56 | 24 |
00 | 34 | 0E | 20 | D2 | 88 |
1番打者 | み | も | た | ゛ | スペース |
右打者 | 打率(.254) | 本塁打数(14本) | 打球の強さ | 本塁打打つかどうか | 走力 |
この様な順番で設定されています。どの打者も順番に変化はありません。違うのは数値だけです。
これで好きなように打者をいじれるようになりました。
投手のステータスの変更
次はピッチャーのステータスの変更です。やはりGチームの選手を例に挙げてみます。
Gチームの投手のデータはアドレス「100A0」番地から「100F0」番地までです。
投手一人のデータは16バイトで設定されているため、バイナリエディタで見ると横1行分に値します。
参考としてこの様になっていると思います。
0C 2F 53 53 24 24 00 38 76 80 91 09 06 06 24 00
0D 2D 56 …………
Gチームの一人目の投手は「くわわ」。
「くわわ」のデータは「0C 2F 53 53 24 24 00 38 76 80 91 09 06 06 24 00」ここまでです。
順を追って説明していきます。
まず最初の1バイト目の「0C」は一人目の投手ということです。
これで分かる通り、「00」〜「07」までがスタメン打者、「08」〜「0B」までが代打、「0C」〜「0F」までが先発投手、「10」、「11」がリリーフとなっています。
ここの数値は不変の物なので、絶対に変えないで下さい。変えるとバグってしまいます。
次からの5バイトは打者と同じく選手名の設定です。先程説明したとおりです。
次の1バイトは「投球フォーム」です。
「くわわ」の場合は「00」です。「00」は右利きの上投げということです。
ここで使う数値は「00」、「01」、「02」、「03」の4つです。以下のように設定されています。
00−右利き上投げ
01−左利き上投げ
02−右利き下投げ
03−左利き下投げ
下投げとはいわゆるアンダースローです。広島の山内の様な投方や、野茂の様な投法はできません。
次の1バイトは「防御率」です。「くわわ」の場合「38」と設定されています。
防御率は以下のような設定になっています。
00−0.00
01−0.05
02−0.10
………
0F−0.75
10−0.80
………
20−1.60
30−2.40
40−3.20
50−4.00
………
10の位が1増えると0.80増加します。
防御率に関しては低い方がいいピッチャーなので、高い数値は必要ないかもしれません。
次からの3バイトが「投球の速度」です。3段階に設定されています。
「くわわ」の場合「76 80 91」となっています。
最初の「76」は「一番遅い球の速度」です。十字キーの上を押しながら投げる球の速度です。
次の「80」は「普通の速度」です。ただ投げただけの速さです。
最後の「91」は「速球時の速度」です。十字キーの下を押しながら投げる球の速さです。
単純にここの数値を増やせば速い球が投げられるのですが、200/kmを超える球を投げると少しおかしくなります。
ど真ん中のストライクを投げているのにボールになってしまったりするので注意が必要です。
目安としては「B6」で200/km位です。もちろん速球だけでなく超遅球も投げられます。
次の1バイトは「右への曲がり」の設定です。チームエディットの「R」部です。
ここの数値を高くすれば高くするほどよく曲がる球を投げることができます。
次の1バイトは「左への曲がり」の設定です。チームエディットの「L」部です。
ここは「R」部と一緒で、変化球の設定となっています。
次の1バイトは「フォークボール」の設定です。チームエディットの「F」部です。
ここの数値を高くすれば高くするほど球が落ちます。
ただしファミスタ’88では、フォークボールは見逃せばボールの判定なので気をつけましょう。
この部分は「速度」の「一番遅い球の速度」とリンクされているので、設定によっては面白い球が投げられます。
30/km位しか出ないのにフォークになったり。もちろん佐々木のような速球フォークもできます。
次の1バイトは「スタミナ」の設定です。
リリーフ投手はかなり低く設定されているのですぐ疲れるようになっています。
ここの数値は高いほどいいです。もちろん低ければ低いほどすぐ汗をかいてしまい、投球の速度も落ちます。
最後の1バイトはなんだかわかりません(笑)
打率かな、と思って変えてみましたが何の変化も見られませんでした。
全ての投手が「00」となっているので個々のデータでもなさそうです。
これで投手の設定は終了です。
まとめてみますと、
0C | 2F | 53 | 53 | 24 | 24 |
00 | 38 | 76 | 80 | 91 | 09 |
06 | 06 | 24 | 00 |
投手一人目 | く | わ | わ | スペース | スペース |
右利き上投げ | 防御率(2.80) | 遅 | 普 | 速 | R | L | F | スタミナ | ? |
これで打者、投手全てのデータをいじれるようになりました。
次にチーム名ですが、これは選手名の変更と同じ方法でできます。
しかし、選手名の時と16進の配置が違っていますので注意して下さい。
以下のようになっていると思います。
\ | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | A | B | C | D | E | F |
0 | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 |
8 | 9 | G | C | D | S | W | T |
1 | M | L | B | F | H | O | u | N |
K | Y | | | | | | |
しかし、各球場ごとに設定しなければなりません。
探し方として、「Buチーム」を探せばその周辺に表と同じ様な順序で並んでいますので、わかりやすいとおもいます。
これでファミスタ’88の基本的なデータはバイナリエディタで改造できると思います。
他のファミスタシリーズでも併用できるデータもあると思うので、’88に飽きたら次へステップアップしてみて下さい。
一つのゲームをひたすら解析してみると、他のゲームもなんとなくわかるようになります。
いろんなゲームをバイナリエディタで開いて見るようなクセがつくようになれば、あなたもあっと言う間にロムハッカー(なんだそりゃ)。
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